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宮﨑 泰彦 氏 書籍『はじめてでも高く売れる 不動産売却40のキホン』(発行: 幻冬舎メディアコンサルティング)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『はじめてでも高く売れる 不動産売却40のキホン』(宮﨑 泰彦 著、発行: 幻冬舎メディアコンサルティング)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・いまの仲介業は不動産の売却希望・購入希望情報を基に売り手と買い手を結びつけて法律に則った取引に持ち込む紹介業にすぎません。価格交渉を手伝ってくれるとしても、限りがあります。


・私は過去20年以上、分譲マンション用地の仕入れ事業に携わってきました。自分で会社を興してから、およそ60~70カ所で用地をまとめて、マンションデベロッパーに納めてきました。不動産を買い集めて、一定の規模までまとまった土地として売りに渡す。そのなかでは、テナントを立ち退かせたり、道路や隣地との関係で利用に制約を受ける土地を100%活用できるものに生まれ変わらせたりする、マイナス要素の一掃作業にも取り組んできました。そうしたなかで次第に、不動産のオーナーからマイナス要素を抱える不動産の売却コンサルティングを依頼されるようになってきました。


・その土地を単独で手に入れた場合と周囲とともにまとめて手に入れた場合の利用価値の差にはほかなりません。わずか6坪程度の広さの建物しか立たないような土地ですから、ひとつの土地単独であれば、その土地の利用は限られます。


・借地上の建物売却で地主とモメても安く買い叩かれない秘策がある(中略)

地主が承諾の裁量を握っているなか、借地権者には何か対抗手段があるのでしょうか。それが、あるのです。安く買いたたかれないようにする秘策です。この秘策、名前を「借地非訟」といいます。簡単に言えば、借地権者の申し立てに基づき裁判所が許可を出せば、それを地主の承諾に変えることができるという仕組みです。 売却の承諾という裁量を、無力化するわけです。根拠は借地借家法です。(中略)


この定期借家を利用して建物賃貸借契約を交わしておけば、そこで定めた一定の契約期間が終了した段階で建物の所有者はそれを、確実に受け渡してもらえます。立ち退き料はいりません。


立ち退きの問題が発生するのは、建物賃貸借契約を昔ながらの普通借家の形態で結んでいるからです。普通借家の場合、賃借人に立ち退いてもらうには、「正当事由」と呼ばれる裁判例の積み重ねのなかで認められてきた合理的な理由が不可欠です。その上で立ち退き料も求められます。


・既にある境界ポイントは動かせませんが、それらをどのように結ぶかは任意です。隣り合う土地の所有者同士が同意すれば、それで済む話です。


・適用される容積率を引き上げることができれば、不動産の価値は自ずと高まるのです。(中略)隣地を取り込むことで適用される容積率を引き上げることができる


・瑕疵担保責任とは、売買した不動産に瑕疵と呼ばれる不具合が見つかった場合、売り手が費用を負担した上でそれを修復する責務を負う、または売り手がそれによる損害を賠償する責務を負う、というものです。


・共有者に名を連ねる誰かが、この不動産を担保に借金をした挙げ句、それを介せずにこの不動産の持分が差し押さえられるという事態です。差し押さえられたということは、此持分が不動産競売で落札される可能性があるということです。


・足元を見透かされる原因になる
マイナス要素の解消を図る(中略)

不動産の抱える減価要因を指摘され、価格を抑えられてしまっているのです。逆にいえば、そうしたマイナス要素を抱えている不動産がそれだけ多いということです。


・例えば立ち退きの問題に事前に備えるには、立ち退きを求める 相応の理由と費用を必要とする普通借家から、賃貸借期間を具体的に定めてその期間終了と同時に立ち退きを求められる定期借家へ、建物賃貸借契約を切り替えておくのがいい


・収益性のより高い規模の大きな建物を建設できることが、土地の価値を決める要素になっています。


・普通借家との条件の違いに目を向ければ、賃料水準は普通借家の場合に比べて1割程度は抑えざるを得ないのが通例です。目先を考えれば、賃料収入は下がってしまいます。しかし一方で、建物の維持管理と機能亢進をしっかりやることなどで賃料水準を引き上げることにも勤めれば、トータルで考えて決して損にはならないはずです。


・マイナス要素をマイナス要素として認識・評価するだけなら、不動産のプロであれば誰でもできます。不動産の高値売却を実現するパートナーに求められるのは、それだけではなく、そのマイナス要素を解消するにはどうすればいいのかを提案する提案力です。


・「額縁分筆」とは土地登記の最小単位である「筆」を分割する「分筆」という手続きのひとつです。元々は一筆の土地の内側を境界に触れることなく切り取るようにして「筆」を分割することから、 この名前が付けられました。


・買い手はシビアです。マイナス要素に気付けば、それを価格交渉の材料に持ち出します。結局、足元を見透かされ、安く買い叩かれるのがオチです。


●書籍『はじめてでも高く売れる 不動産売却40のキホン』より
宮﨑 泰彦 (著)
発行: 幻冬舎メディアコンサルティング (2016/7/1)
発売:幻冬舎
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