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殿村 美樹 氏 書籍『売れないものを売る ズラしの手法』(青春出版社 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『売れないものを売る ズラしの手法』(殿村 美樹 著、青春出版社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・「人」をズラせば、思いがけないニーズが生まれます


・「場所」をズラせば、新しいお客様に出会えます


・「時」をズラせば、商品が生まれ変わります


・“時“をズラして火がついた「今年の漢字」(中略)


「売れない商品」ほど、あえて「旬」をつくるべきなのです。なぜなら「いつでもそこにある」「いつも使ってる」ものほど、売るチャンスがないのですから。


およそ20年前までの「漢字」がそうでした。(中略)


PR戦略を立てるためには「なるほど、旬のニュースだ」と万人が納得する「時」を定める必要があるのです。そこで私は、「時」をズラして、「漢字を使う特別な時」を設定することにしました。(中略)


それが年末でした。年末になると、「今年はどんな年だったかな」と一年を振り返ります。その「見えない心のつぶやき」をまとめて漢字一文字に表現することで漢字に注目が集まると思ったのです。(中略)


当時まったく無名だった「漢検」が独自に決めても話題にならないと考え、全国の人々に「考えて、投票してもらう」参加型イベントに仕立てたことが功を奏したのです。


・日本の記念日は「日本記念日協会」へ申請して「記念日にふさわしい」と認定されることで、社会へ発表することができます。


・「漢検」(中略)日本を代表する検定へと上り詰めていったのです。

その原動力になったのは、「あまりにも日常に溶け込んでいる」ことだったと思います。人々は身近なものほど「えっ、これって、そんなに魅力的なものだったの?」と気づくと、「どうして、これまで気づかなかったんだろう」と思って、その魅力を理解しようとします。身近なものだけに、すぐにその魅力を実感できます。


・滋賀県から与えられた「彦根城に観光客を集める」というミッションを果たすために、ターゲットを「城好き」から「観光をリードする女性」にズラすことにしました。そして、心に決めました。「観光をリードする女性を集めるために、このキャラクターを前面に立ってよう」と。(中略)


私は思い切って、彦根城そのものをPRするのではなく、「ひこにゃん」を前面に出したPRを打ち出すことに決め、2007年1月末で、異例のプレスツアー(中略)の企画を立てました。


・親を相手に「婚活セミナー」(中略)

「婚活パーティー」をターゲットは当然、結婚したい若者たちですが、その若者たちが集まらない原因は、「結婚したいと思っていないから」ではないでしょうか。婚活は社会のニーズでもあります。すると、本当に婚活のことを望んでいるのは、結婚適齢期の子どもを持つ親ではないかと考えられます。


・毎日美味しいランチを求めて街を歩き回るサラリーマンやOLたちに、ターゲットをズラしてみます。冷凍食品にするのではなく、「おふくろの惣菜を使った弁当」にしたら売れるのではないでしょうか。


・とても困っているのは「かつて健康にいいと騒がれた食品」を、いまも販売している人たちです。いっとき健康ブームの火付け役と騒がれた食品ほど、昨今の“健康にいい食品の嵐”の中、売れなくなってしまうからです。(中略)


主婦は何のためにもっともお金を使うかを考えればいいのです。答えはすぐ出ました。子どものためです。特に将来をかけて受験に挑む子どもたちのためにお金を惜しみません。ですから、同じ主婦でも「受験生を持つ主婦ターゲットをズラすことにしました。


・大手食品メーカーの下請けとして佃煮を作ってきた町工場。メーカーの海外への生産拠点移転を機に、大量の佃煮をどう売ればいいのかを悩んでいました。(中略)


そこでいま、「工場見学」に人気が集まっていることを思い出し、佃煮の工場でも見学ができないかを、打診してみました。すると「できる」というのです。そこで思い切って、ターゲット観光客へとズラしました。そして、地元の市役所観光課行へ行って、「工場見学」の候補に推薦してもらえるようにしました。


・日本人は「型にはめる」ことが好きです。だから「見えない技術力や学力を型にはめる」検定は日本人の心に刺さるのです。


・観光客をたくさん誘致することよりも、地元の人々がその地域に魅力を感じていることのほうが、これからの地方活性化には必要なのではないでしょうか。


・あれ放題の空き地を、お金をかけずに復活させる(中略)だったら、花を植えたらいいのではありませんか?


・埼玉県がもっとも観光したくない県にランクインしてしまったから、どうすれば観光客が集まるのかアイデアを出してほしい(中略)


一方、埼玉県は「クレヨンしんちゃん」など多くのアニメの舞台となり、県でもアニメを活性化する事業が活発に行われています。県単位でコスプレマニアを歓迎するようにすれば、50万人に超えるといわれるコスプレマニアは、必ず埼玉県を訪れるようになると考えたのです。(中略)


コスプレの場合は、着物のようにどこでも自由に行けません。だからこそ、「県単位で観光施設を安くする」仕組みで動機と機会を与えることで、訪れる確率は格段に高くなります。


・【地方→都心】
地元で売れずに都会で売れた!
値段が高過ぎるトマトゼリー(中略)


角南製造所(中略)“トマトが丸ごと入った巨大ゼリー”(中略)


こだわりが過ぎたためコストが嵩み、どう見積もっても500円で売らなければ採算が合わなくなってしまいました。(中略)


地方ではほとんど見かけない「高級スーパー」があります。(中略)

ランチタイムに、丸の内に居並ぶ一流企業のOLたちがやってきました。さっそく試食を勧めると「トマトが丸ごと入っているの? 健康によさそうだし、500円ならとっても安い! ランチににするわ」と買っていたのです。トマトゼリーがランチになる。こんなニーズ、想像したことありませんでした。(中略)


東京のランチの相場は安くても700円で、一般的には1000円前後。その中で500円のランチは格安だったのです。


・ミカン石鹸を買う人はどこにいるのか(中略)

ミカン石鹸が果物売り場に山積みされた写真、それを報道する地元新聞記事が添えられ、「飛ぶように売れています。夢のようです。ありがとうございました」とメッセージがありました。(中略)


この事例で最も大切にしたのは、「ミカン石鹸はミカン好きが買うはずだ」という関連陳列と同じ考え方でした。


・線香が意外なところでヒット
ストーリーがあれば、人は手に取ってみたくなる(中略)


例えば「受験勉強の線香」や「禁煙線香」といった心理的なストーリーに沿って、勉強部屋やリビングへと使う場所をズラしても効果的でしょう。「受験勉強の線香」をつくるとしたら、売り場として狙いたいのは「受験参考書」が並ぶ書店でしょうか。(中略)


また、「禁煙線香」の場合は、なかなか禁煙できないビジネスマンがターゲット。場所はオフィス街のカフェがベストでしょう。「タバコより落ち着く香り」と銘打って、短時間で燃え尽きて煙が少ない線香をおしゃれな灰皿とともに売るのです。


・以前、ある美容院で占いイベントを仕掛けたことがありました。女性が大好きな占いを美容院の手持ち無沙汰の時間にできるよう、美容院の一角に占いコーナーを設けて、「パーマやカラー(毛染め)の時間に占います」と占い師に座ってもらったのです。


・売るべき「場所」を見つけるための、3つの質問(中略)

1.お客様のライフスタイルは変わっていませんか? (中略)
2.あなたの商品にストーリーはありますか? (中略)
3 .その商品、何と一緒に置いたら使いますか?


・買いたくなるチャンスを、意識してみる(中略)

「畳を変えなければならない」と思わせる仕掛けが必要でした。(中略)「畳の日」を「畳替えする日」にズラせばいいのです。さっそく私は次の仕組みを作りました。


●畳替えの診断ができる畳職人を「畳ドクター」に認定し、権威づけを行う
●畳替えの呼びかけは、春と秋の「畳の日」を中心に定例化する
●「畳の日」直前に「畳ドクター」が無料で畳診断をする「畳診断週間」をつくる
●畳替えがいかに健康にいいかを説き、これまで不明瞭だった畳の価格を公表する


・読者プレゼントとは、新聞の片隅に読者サービスとして「〇〇を記念して、〇〇をプレゼントします」などといった内容で、商品写真とともに記事が掲載されます。小さな記事なのですが、広告ではなく記事であることが信頼感を醸すため、びっくりするほど反響があるのです。「新聞社が記事として紹介するのだから、きっといい商品なのだろう」といった感じで応募が多く、地方紙に掲載されると少なくとも500通以上、全国紙に至っては5万通に及ぶこともあります。


●書籍『売れないものを売る ズラしの手法』より
殿村 美樹 (著)
出版社: 青春出版社 (2012/12/8)
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