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日経MJ 2018年8月1日号に、2017年度の出版物卸業(取次)売上ランキングが発表された。紹介したい。
順位 |
書店名 |
本社 |
決算月 |
売上 |
昨年比 |
店舗数 |
1位 |
TSUTAYA |
東京 |
3月 |
276,501 |
8.4 |
1,435 |
2位 |
紀伊国屋書店 |
東京 |
8月 |
103,376 |
▲2.4 |
69 |
3位 |
丸善ジュンク堂 |
東京 |
1月 |
76,034 |
▲1.2 |
90 |
4位 |
ブックオフ |
神奈川 |
3月 |
65,619 |
▲4.4 |
825 |
5位 |
未来屋書店 |
千葉 |
2月 |
56,073 |
▲2.5 |
306 |
6位 |
有隣堂 |
神奈川 |
8月 |
50,740 |
2.4 |
44 |
7位 |
くまざわ書店 |
東京 |
9月 |
41,467 |
▲1.6 |
241 |
8位 |
フタバ図書 |
広島 |
3月 |
37,337 |
4.9 |
67 |
9位 |
ヴィレッジヴァンガード |
愛知 |
5月 |
34,689 |
▲4.6 |
387 |
10位 |
トップカルチャー |
新潟 |
10月 |
30,397 |
▲1.7 |
71 |
11位 |
文教堂 |
神奈川 |
8月 |
26,907 |
▲8.7 |
185 |
12位 |
三省堂書店 |
東京 |
8月 |
25,500 |
▲2.3 |
37 |
13位 |
三洋堂書店 |
愛知 |
3月 |
21,224 |
▲3.6 |
83 |
14位 |
精文館書店 |
愛知 |
6月 |
19,598 |
▲2.6 |
50 |
15位 |
明屋書店 |
愛媛 |
6月 |
14,024 |
1.7 |
91 |
16位 |
リラィアブル |
北海道 |
3月 |
13,870 |
1.4 |
10 |
17位 |
リブロ |
東京 |
2月 |
13,021 |
▲2.7 |
69 |
18位 |
キクヤ図書販売 |
兵庫 |
6月 |
11,604 |
▲2.8 |
33 |
19位 |
オー・エンターテイメント |
大阪 |
2月 |
11,060 |
▲5.0 |
61 |
20位 |
大垣書店 |
京都 |
8月 |
10,317 |
1.6 |
36 |
21位 |
ブックエース |
茨城 |
3月 |
10,247 |
▲1.5 |
28 |
22位 |
啓文堂 |
東京 |
3月 |
6,609 |
▲8.5 |
29 |
23位 |
戸田書店 |
静岡 |
9月 |
6,410 |
▲4.0 |
31 |
※単位:百万円
※日経MJ集計 2018年 8月 1日号 第46回日本の専門店調査より作成
決算月が違うので比較するのは難しいが、前年比をクリアしない書店が多い中をクリアした書店が 6店もある。TSUTAYA、有隣堂、フタバ図書、明屋書店、リラィアブル、大垣書店だ。掲載した書店の売上全てが出版物だけではないことを断っておく。
他に掲載されていない書店は宮脇書店・明林堂書店・アミーゴ書店・ダイレクトショップ・文真堂書店。ブックファースト・アバンティブックセンター・ワンダーグー等もある。
日本の書店数は日販調査で10,583店。昨年1年間で449店が、廃業もしくは倒産しているが来年の増税までに廃業が増加するのは必然。狭い国土の日本に10,000店も果たして必要なのかとも考える。
出版物の流通ルートの中で前年比をクリアしているのはネット経由と電子出版物だけである。あとはすべてのルートがマイナスとなっている。書店ルートはマイナス6%であった。
本離れがブックオフを直撃している。店舗運営が困難となり次々と閉店に追いやられているようだ。それは新刊を販売している大型店も例外ではない。ブックオフの利益率でも店舗コストが合わないのであれば、新刊大型店もどの様に追い込まれているかはいずれわかるであろう。
西日本の洪水で書店にも被害が出ているが問題は返品である。結果的には取次を経由して出版社に返るのである。しかし、水にぬれた出版物を返されても使い道がない。確定はしていないが相当な数の書店であると考える。返品は書店だけではない。
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏
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