このウェブサイトにおけるページは、書籍『誰も知らない「無添加」のカラクリ』(西島 基弘 著、青春出版社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・実は「保存料ゼロ」の代わりに、保存性を高める別の添加物が使われています。うまみ成分として知られる「グリシン」や、食品の変質・変色を防ぐ「PH(ペーハー)調整剤」などは、菌の増殖を抑え、日持ちをよくする効果がありますが、「保存料」と書く必要はないからです。
・もともと使わないのが当たり前なのに「保存料・着色料無添加」を強調!
・そもそも保存料は悪いものではありません。保存料は防腐剤と呼ばれることもありますが、「腐らせない=毒性が強い」のではなく、むしろ毒性は低いことがわかっています。
・「糖質ゼロ」と「糖類ゼロ」では、「糖質ゼロ」のほうが糖分が少ないといえます。
・砂糖ゼロでも、果糖や蜂蜜、オリゴ糖などが入ってる場合がある
・製造会社によってはパッケージに「厚生労働省認可」と記載をする場合があり、消費者の誤解を招いています。
「厚生労働省が許可した『食品添加物』を使用している」だけなのに、消費者が見れば、その健康食品自体の効果・効能を厚生労働省が認めたように受け取れるのです。
・健康食品の多くは、行政機関が店頭で抜き取り検査をして問題を見つけない限り、実際に健康被害が起きるまで検査されることはありません。
・実は、食べたコラーゲンが、そのまま体の各部のコラーゲンになるわけではありません。口から摂取したコラーゲンは分子が大きいため、そのままでは体内に吸収されません。(中略)
コラーゲンは皮膚からも直接吸収されません。よって、化粧品を塗ることで肌の状態を根本的に改善することができません。(中略)
私たちは無意識のうちに食べものからコラーゲンをとっていることをご存知でしょうか。コラーゲンを含む食品で代表的なものは鶏の手羽先や皮、牛すじ肉などの肉類、鮭、うなぎなどの魚類、お菓子の材料になるゼラチンなのです。
これらがそのまま体内のコラーゲンになるわけではありませんが、たんぱく質を豊富に含んでいますし、コラーゲンの材料を補給することができます。
・そう多くないのに「レタス○個分の食物せんい」と謳われて理由(中略)
「日本食品標準成分表2010」では、レタスに含まれる食物せんいは、100gにつき1.1gとされています。実はこの値は決して多いものではありません。
・「キシリトール」は虫歯にならない!? (中略)
「虫歯になりにくい」のは、砂糖との比較論です。砂糖の糖分は虫歯菌の生育に使われますが、キシリトールの糖分は使われないからです。(中略)
誤解しないでほしいのは、キシリトールを使ったガムを食べていれば虫歯が「治る」のではないことです。虫歯菌の増殖を防ぐ効果があるという説がありますが、治療になるわけではありません。
・人間が口にするすべての物質において、体への悪影響を決定づけるのは「摂取量」です。
・亜硝酸塩の歴史は古く、とくにヨーロッパでは大昔から、肉に岩塩をつけると色が変わらず美味しさは増し、食中毒のリスクが減るということが体験的に知られていました。岩塩がなぜそのような働きをするかというと、含まれている亜硝酸が、食中毒菌であるボツリヌス菌に対し効果を発揮するためです。
・コンビニのおにぎりは、微生物学的に無菌に近い状態になっています。(中略)
しかし、登山やレジャーなど、作ってから長時間経ってから食べるとなると、市販品のおにぎりとはケタ違いに菌が増殖することになります。
・実は、豆腐は食品添加物がなければ作ることができません。その食品添加物とは、「にがり」です。(中略)にがりの正式名が「豆腐凝固剤」である
・豆腐を作るときに使う「にがり」や、こんにゃくを作るときの「消石灰」も食品添加物です。
・食の歴史は、食品添加物の歴史でもあります。「昔の食べものは安全だったのに、最近の食べ物は怖くて」という人がいますが、江戸時代後期には、すでにオランダやポルトガルなどから薬品の輸入が始まり、化学的な方法を用いて作られた添加物が日本で使われるようになったのは明治初期頃からだといわれています。
・食品添加物の役割や目的は、大きく以下の四つに分類されます。
①豆腐製造時に使うにがり、ラーメンを作る際のかんすいなどのように、その食品を作るために欠かせない酸・アルカリ、濾過助剤など。
②食中毒を予防し、食品の保存性を高める保存料や酸化防止剤など。
③品質や嗜好品をアップするもの。食品に美味しそうな色をつけるための着色料や、よい香りをつける香料、食感をよくする増粘多糖類、風味をよくする調味料など。
④食品の栄養価を高めて維持するビタミンやアミノ酸、ミネラルといった栄養強化剤など。
・化学物質はとことん嫌われていますが、問題は摂取量です。量の多い少ないを考えずに、ただ化学物質ゼロを求めたら、食べられるものはなくなってしまいます。
・食の情報は、[何が入っているか」(その物質の毒性)だけでなく「どれだけ入っているか」(量)が問題です。
●書籍『誰も知らない「無添加」のカラクリ』より
西島 基弘 (著)
出版社: 青春出版社 (2013年5月初版)
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