このウェブサイトにおけるページは、書籍『2052~今後40年のグローバル予測』(ヨルゲン・ランダース 著、竹中平蔵 解説、野中香方子 翻訳、日経BP社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・未来世代に私たちが残す最も大きな問題は次の三つである。人類による生物多様性の破壊、気候変動、放射性廃棄物の保管。(中略)
人々はそのことに漠然と気づいているが、今すぐ現実的な対処策を政治家に求める必要があるとは思っていない。
・地球上に誕生してから1960年までに、人類は30億人に増えたが、そのわずか40年後には倍の60億に達し、それから10年ほどたった現在、70億を超えている。
・グロークラインーーー人口減の恩恵
私が予測する期間が終わった後の数十年、つまり2052年以降の数十年で、1人当たりの平均消費は再び増え始める。それは総消費が増えるからではなく、世界の総人口が減り始めるからだ。
・エネルギー使用量が2030年代にピークを迎え、それから穏やかに減少することだ。直接的原因は、エネルギー効率の改善がGDPの成長を上回ることだが、だからといって2040年代になると地球に住むすべての人が、豊かな暮らしを送るのに必要なエネルギーを得られるようになるわけではない。
・未来予測 8-6(中略)
エリザベート・ラヴューユ
好むと好まざるとにかかわらず、企業は生態系の一部であり、今後ますます、他の「種」---顧客、サプライヤー、パートナー、NGO、ベンチャー企業、大学、大学生等々---と相互依存していることを認めなければ生き残れなくなるだろう。(中略)
つまり生き残る企業は、他者と協力することのできる企業である。
・つまり、気候変動の影響は増大し続け、自然は損われるが、再生可能エネルギーは市場におけるシェアを広げていくのである。
・大前提として2052年に中国は世界のリーダーになっていると私は考えている。
・20のアドバイスへと進もう。
①収入より満足に目を向ける(中略)
②やがて消えていくものに興味を持たない(中略)
③最新の電子エンターテイメントに投資し、それを好きになろう(中略)
④子どもたちに無垢の自然を愛することを教えない(中略)社会や周囲の状況が急速に変化している時には、年長者の導きは的外れなものになるだろう。悪くすれば、昔ながらの価値観を教え込むことで、子どもを救いがたい不幸な状況に陥りてしまうかもしれない。
⑤生物多様性に興味があるなら、今のうちに行って見ておこう(中略)
⑥大勢の人に荒らされる前に世界中の魅力あるものを見ておこう(中略)
⑦気候変動の影響が少ない場所に住みなさい(中略)
私たちはすでに、2052年までに海水面が約30センチ上昇することを知っている。それだけでも、住むべきではない場所について多くのことがわかる(中略)
もう一つ考慮すべきことは、近くに大きな川があるかどうか。昔から洪水地帯はこれからますます危険になる。特に、山岳部の氷河を水源とする川や、木が伐採された山肌を流れてくる川の領域は極めて危ない。(中略)
⑧決定を下すことができる国に引越しなさい(中略)
⑨あなたの生活水準を脅かす持続不可能性について知ろう(中略)
⑩サービス業や介護の仕事が嫌なら、省エネ関連か再生可能エネルギーの分野で働きなさい(中略)
⑪子どもたちに北京語を習うよう勧めなさい(中略)
⑫成長は良いことだと言いう考え方から脱却する(中略)
⑬化石を基にした資産は、ある日突然、その価値を失うことを忘れないように(中略)
⑭社会不安に敏感でないものに投資しよう(中略)
⑮相応の義務以上のことをしよう。将来後ろめたい思いをしなくてすむように(中略)
⑯現在の持続不可能性の中にビジネスの可能性を探ろう(中略)
⑰ビジネスで、高い成長性の高い利益率を混同しないように(中略)
⑱選挙で再選を望むなら、短期的に結果が出る公約を掲げよう(中略)
⑲未来の政治は物理的限界に左右されることを覚えておこう(中略)
⑳政治において、限りある資源の平等の入手は、言論の自由に勝ることを認めよう
・「『問題の発見と認知』には時間がかかり、『解決策の発見と適用』にも時間がかかる。……そのような遅れは、私たちが『オーバーシュート(需要超過)』と呼ぶ状態を招く。オーバーシュートはしばらくの間なら持続可能だが、やがて基礎から崩壊し、破綻する」
・40年後の世界は? (中略)
●都市化が進み、出生率が急激に低下するなかで、世界の人口は予想より早く2040年直後にピーク(81億人)となり、その後は減少する。
●書籍『2052~今後40年のグローバル予測』より
ヨルゲン・ランダース (著)
竹中平蔵 解説 (その他)
野中香方子 (翻訳)
出版社: 日経BP社 (2013年1月初版)
※amazonで詳細を見る
Copyright (C) 2003-2024 eパートナー All rights reserved.