このウェブサイトにおけるページは、書籍『38万人を診た専門医が教える~自分で痔を治す方法』(平田 雅彦 著、アチーブメント出版 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・今や痔は手術しないで治すのが世界の主流。それではどうやって直すのでしょうか? 何より大事なのは、生活習慣の改善です。というのも、痔は生活習慣病だからです。
・ 8つのタイプ別 痔克服ストーリー
便秘タイプ(中略)
「便秘タイプは食物繊維&運動で改善!」(中略)
下痢タイプ(中略)
「下痢タイプは食事を改善すれば手術せずに治ります!」(中略)
運動不足タイプ(中略)
「運動不足タイプを生活の中に自然と運動を組み込む工夫を」(中略)
飲酒タイプ(中略)
「飲酒タイプは、飲み方を上手にコントロール!」(中略)
出産後タイプ(中略)
「出産後タイプは、生活リズムを整えてトイレタイムを死守!」(中略)
冷え性タイプ(中略)
「冷え性タイプは、使い捨てカイロで上手に防寒対策!」(中略)
ストレスタイプ(中略)
「ストレスタイプは、“受け流しの術“をマスター!」(中略)
生理タイプ(中略)
「生理タイプは時期が来たら仕事を1割型」
・トイレではロダンのポーズ
出やすい姿勢
前傾姿勢だと直腸がまっすぐに
・下痢の元凶は胃腸を酷使する食生活です。
・肛門の粘膜はとても繊細だから刺激物の便が頻繁に通ると炎症を起こします。
・下痢のとき、どのように便が出てきますか? 焦りや痛みから早く済ませようと、腹圧をかけてものすごい勢いで出していませんか?
刺激物である便が頻繁に通ること自体、肛門の粘膜を傷つけてしまうのに、さらに強い勢いが加わり、粘膜が裂けて裂肛(切れ痔)を起こします。
・深夜に脂っこい夕食をとれば、消化しきれず下痢になってしまうのは当然です。
・デスクワークが長時間にわたるお仕事をされてる人たちは、上体の重さがかかりっぱなしとなるため、お尻がうっ血した事になりやすくなります。つまり、運動不足は痔の大きな原因の1つ。
・「運動不足タイプは生活の中に自然と運動を組み込む工夫を」(中略)
近藤さんには「職場がある7階まで4階から階段を歩いて上ること」「1時間に1度、立ち上がって歩くこと」が痔の治療法となりました。
・内痔核
つまり肛門の内側にできたいぼ痔ですね
・じつは、こっそりナプキンを使ってる痔の男性は多いようです。ナプキンがクッションにもなって、すわったときの痛みもやわらぐという話も聞きます。
・トイレタイムには、快便のときの成功体験をイメージしてもらいましたが、これは想像以上に効果的。「こうすれば便が出る」という成功体験をルーティーン化してしまうと、それが当たり前になっていきます。
・えっ冷え性で痔に!?
肛門は血管のクッションでできています
だから体が冷えると血液循環が悪くなって炎症が起こりやすくなります
・冷えによる痔が増えてきたことから、今や「次は夏の病気」といわれるほどです。
・カイロの使い方のもうひとつのコツは腰に貼ること。尾てい骨の少し上、仙骨のあたりを温めると、循環障害の改善に効果的です。お尻のうっ血をとるのにもおすすめ。
・ストレスを感じたとき、体は攻撃に備えるホルモンである「アドレナリン」を放出して、興奮状態になります。すると体のあちこちで炎症が起こるのですが、これが肛門で慢性化することで、痔になってしまうことがあります。
・生理そのものが痔の原因に?
生理前や生理中のホルモンバランスによって、肛門の粘膜が炎症を起こしやすくなるんです
・生理3日前〜中は1時間早く寝る
この期間免疫力が下がりますから1時間早く寝て下さい
・生理前にはプルーンを 5粒
腸内善玉菌を増やす 水溶性 食物繊維
便のカサを増やす 不溶性 食物繊維
便を軟らかくする マグネシウム
・じつは、ゴルフは痔の症状があるときは避けてほしいスポーツです。打つ瞬間に、肛門括約筋が締まり肛門にグッと負担がかかるため
・「痔は手術しないで治す」が世界の常識
・日本の手術率について正確なデータがありませんが、40%程度と見られています。欧米の患者さんは、「痔かな」と気になったら症状が軽いうちに病院に行く傾向があるため悪化例が少ないということがありますが、このことを差し引いても、日本はあまりに高い数字ではないでしょうか。
・日本では必要のない手術をすすめる病院がないわけではありません。中には、手術のノルマがあったり、1人の医師が1日に10人もの患者さんを手術していたりするケースがあるようです。日本の医療制度上、手術しなければ病院の経営が成り立ちにくいという事情もあるのです。
・国内外の痔核の手術率
ドイツ→ 7%
イギリス→ 5%
アメリカ→4%
日本→40%
・痛みがあるほど、腫れているほど麻酔も効きづらくなりますから、切ったときの痛みは相当なものでしょう。
・この攻撃する相手を勢いづかせてしまうのが、「便秘・下痢」「飲酒」「女性の生理」。防御する力を弱らせてしまうのが、「肉体疲労」「ストレス」「冷え」「長時間のデスクワーク」です。
痔を悪化させるのは、主にこの7つが要因となっています。
・食物繊維を積極的にとると、これコレステロール値が下がるケースも多く見られます。食物繊維は大腸でコレステロールを吸着して、便と一緒に排出してくれるからです。中には、痛風やドライアイ、腰痛がよくなったケースも。
・できる限りお尻にメスは入れません。なぜかというと一度傷ついた肛門括約筋は再生できないからです。
・手術が必要になったらやるべきこと(中略)
まずは、慌てずに「病名は何か?」「なぜ手術が必要なのか?」と質問することです。(中略)
それを口頭で説明してもらうだけではでなく、紙に書いてもらってください。(中略)
紙に書いて証拠を残すとなると、医者はさすがに無責任なことはできません。万が一、手術が必要なレベルの症状なのに不必要な手術をしたとなれば、訴えられる可能性もあるからです。
・水分の多い便は、肛門の粘膜に浸透しやすく、これが炎症の引き金になることがあるのです。便が浸透し続けることによって粘膜自体が弱くなってしまうことも。頻繁に下痢していると、なおさら危険性が高まります。
また、下痢は勢いよく肛門から水溶性の便が噴出してしまうため、土石流が河岸を削る取るように、肛門の粘膜を傷つけてしまうことも。
・痔は、大きく分けて3種類あります。
最も多いのは改革「痔核」です。これは、一般的に「いぼ痔」と呼ばれるものです。男女ともに多く、痔の患者さんの約6割を占めます。
「切れ痔」というのもよく耳にするでしょう。これは正式には「裂肛」です。女性の患者さんで痔核に次いで2番目に多いのは裂肛。(中略)
最後に「痔ろう」です。これは耳慣れないかもしれませんが、俗に「あな痔」と呼ばれています。(中略)
痔ろうは慢性的な下痢が引き起こすことから、ストレスで下痢になりやすい男性の患者さんが多いと考えられます。
・痔核には「内痔核」と「外痔核」の2種類があります。内痔核は、歯状線の内側にできたもの。外痔核は、歯状線の外側にできたものです。
内痔核は、大きくなると排便のときに肛門から外に出てくるようになってきます。これが「脱肛」です。
・ステロイド剤は長期間使用すると皮膚のびらんや真菌症(カビによる感染症)といった副作用の恐れがある(中略)
やむをえずステロイド剤を使用するときには、中継ぎ投手として3日間だけ、もしくは1週間だけなど、ごく短期でやめるようにしています。
・「ALTA療法(ジオン注)」という注射療法を聞いたことがある方は多いと思います。注射を用いた内痔核の治療法ですが、この方法はアルミニウムムを、厚生労働省が推奨する1日の安全基準量のなんと1600倍の量を痔核に注入します。日本国内は中国で広く行われていますが、アメリカやヨーロッパでは許可されていません。
重金属のアルミニウムは、脳へダメージを与えると言われています。患者さんの20年後、30年後の未来を考えて、当院では採用をしていません。
・「裂肛」(中略)
下痢も裂肛の原因になります。勢いのいい水溶性の便が繰り返し通ることによって、肛門に炎症と外傷を招くためです。
・内痔核と裂肛を合併している患者さんも少なくありません。内痔核が脱出するとき、肛門上皮が物理的な刺激を受けて傷つくためです。
・裂肛の繰り返しで肛門が狭くなる「肛門狭窄(こうもんきょうさく)」
・裂肛後の肛門でもこれと同じことが起こります。切れる、治るを繰り返していると、粘膜の引きつれが重なって行きます。
肛門は通では筒状になっているため、引きつれを繰り返していると、肛門の円周が狭くなっていってしまうのです。
・「痔だと思って診察を受けたら、大腸癌だった」というケースもある
・じつはわたしたちの体をつくっている細胞は、3カ月でまったく新しく入れ替わっています。それでも同じ体が存在しているのは、遺伝子という設計図が同じだからです。
・体のメッセージに敏感になる(中略)
喉が乾いたら水を飲むように、体からのメッセージを受け止めて、その希望を叶えてあげてください。
●疲れた → 1時間早く寝る
●胃腸の調子が悪い → 消化のよいものを少なめに食べる
●今日は便通がない → 寒天や納豆など食物繊維を意識してとる
●手足が冷える → ぬるめのお風呂で20分以上温まる
・近年の研究によって、食物繊維がコレステロールの吸収を抑えたり、大腸がんをできにくくしたりするなど、生活習慣病を防ぐ働きがあることがわかってきました。
・食物繊維は腸の粘膜を刺激するとともに、便の材料にもなります。つまり、体に害のない天然の下剤となるわけです。
・それではどんな食品に食物繊維が多く含まれているのでしょうか? まず野菜をイメージする人が多いかもしれませんが、意外と食物繊維は少なめ。(中略)
水溶性食物繊維は、果物やこんにゃく、海藻類などに多く含まれています。不溶性食物繊維が豊富なのは、穀類や野菜、豆類、いも類など。手軽に食物繊維がとれる朝食は、小麦ふすまのシリアルです。
・理想的な便の硬さは、チューブ入り練り歯みがきくらいですが、水をたくさん飲めば、硬い便はやらかくなるでしょうか? 残念ながら、それほど単純な話ではありません。(中略)
おすすめは白米。炊いた白米には水分が多く含まれているからです。1日3食白米を食べるだけで、便が出やすくなります。(中略)
飲み物を適量にとると同時に、これらの水溶性の食物繊維を多く含んだ食品もとるように意識してくださいね。
・下剤に頼らない(中略)
欧米では、下剤を使うときは「いつまで」と、使用期限を決めるのが当たり前。副作用の危険がある下剤を長期にわたって使う事はありません。下剤は、やめるのを前提にした薬なのです。
・スルッと出る「ロダンのポーズ」
便が出やすくなる、便器のすわり方があります。洋式トイレに座ったとき、上体を直立させずに前かがみになること。これが便を出しやすいすわり方です。そのとき、肘をふとももに乗せて、かかとを軽く上げましょう。イメージは、ロダンの「考える人」の姿勢です。
・便が出やすくなる、便器のすわり方があります。(中略)
アメリカでは、洋式のトイレで和式のような姿勢を取れる専用足代が発売されて、大ヒットしました。
・便意があったらすぐにトイレに直行すること。そのためには朝、トイレにいく余裕をもつこと。これが便秘にならない秘訣です。
・トイレでスマホをいじったり、本を読んだりするのは、お尻によくないことばかり。トイレは何も持たずに入って、3分以内に出る。
・下痢対策をする(中略)
一番はストレスの軽減
・ストレスを感じると、女性は便秘になる人が多く、男性は下痢になる人が多い
・残念ながら痔の患者さんにおすすめできないスポーツもあります。
たとえば、ゴルフや野球、テニスやボールを打つ瞬間に肛門に力が入るため、大きな負担がかかってしまいます。
自転車も、サドルをまたいでお尻が締めつけられます。
スキーやスケートは、お尻が冷えてうっ血しやすくなるため、よくありません。
釣りは長時間すわっているので、肛門にやさしい趣味とはいえません。
スポーツではありませんが、トランペットもいきむので痔になりやすいようです。
・お尻を締める力を高める「肛門体操」(中略)
肛門にある内肛門括約筋と外肛門括約筋。このうち外肛門括約筋は手足の筋肉と同じように自分の意思で締められる随意筋ですから、筋トレすれば鍛えられます。(中略)
やり方はいたって簡単。肛門をゆっくりと5〜10回締めるだけです。
締める強さは、肛門でティッシュを箱から1枚抜き取るようなイメージ。ティッシュをつかんで持ち上げるようなイメージで行えば、肛門をしっかりと締められます。
・トイレの後にお尻を消毒する必要はありません。おならをするだけで大量の大腸菌が出てくるというのに、そのときだけ消毒しても意味がないからです。温水で洗って便を落とせば、それで十分です。
・Q どれぐらい悪かったら病院に行ったほうがいいですか? (中略)
目安としては、1カ月たっても症状が改善しないこと。たとえば1カ月たっても出血がなくならなければ、「これはさすがにおかしいな」と思うはずです。あるいは、1カ月続かなくても、3カ月で3回、4回と出血を繰り返すときも、危険信号。すぐに専門医に診てもらうことをおすすめします。
・Q 病院に行くのは、やっぱり恥ずかしいのですが……
A 名前で呼ばない、下着は脱がないなどの配慮がされています(中略)
まず、完全予約制をとっているため、待合室が患者さんであふれ返っていることはありません。それどころか、ほとんど他人と会いません。
●書籍『38万人を診た専門医が教える~自分で痔を治す方法』より
平田 雅彦 (著)
出版社: アチーブメント出版 (2018年9月初版)
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