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小西 利行 氏 書籍『伝わっているか?』(宣伝会議 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『伝わっているか?』(小西 利行 著、宣伝会議 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・「伝える」ことばかり考えると、結局、相手のことを考えず、自分の意思を押し通すエゴになってしまう


・「伝わる」ためには相手の気持ちを徹底的に想像して、その人が嬉しくなって、心が動くアイデアを考えなければいけません。(中略)

①相手が「おっ♡」と微笑む瞬間を想像する。そして、②相手が望んでいるコトと、あなたが伝えたいコトが重なる「共感ポイント」を探す。


・イギリスのCMで、盲目の老人が路上に出していたボードの言葉を変えるだけで、ものすごく寄付が集まるという話があります。「目が見えません。どうかお恵みを」という言葉を「今日もいい日だね。でも、僕にはそれが見えないんだ」という言葉に変えただけ。


・相手を想像して、普段使っている言葉で相手に「おっ♡」て思わせる。それが、言葉のアイデア。難しい言葉なんか一切必要ない。


・伝わるメソッド①「だけしか」。言葉のアイデアで動かす方法の1つだ。(中略)

こだわりのハンバーグ
 より
1日10皿限定。こだわりのハンバーグ


・伝わるメソッド①「だけしか」。言葉のアイデアで動かす方法の1つだ。(中略)

フルーツのカクテル
 より
マスターの田舎で穫れた旬のフルーツのカクテル


・普段知っているモノでも、人・場所・時間を限定すると「特別なモノ」になる。そして、それなら見てみたい、それなら食べてみたいという気持ちが生まれるんだ。特に「旬」は、日本人には良く効く限定だな。


・伝わるメソッド②「選ばれてマス」。心を動かす魔法の言葉の1つ、「これ、みなさん、選んでますよ…」を使うメソッドだ。(中略)

ただし、誰に選ばれているかによって、方法は3つある。

Ⓐ 信頼のおける人に選ばれてマス!
Ⓑ 周りの人に選ばれてマス!
Ⓒ 世の中に選ばれてマス! (中略)


Ⓐ 信頼のおける人に選ばれてマス! (中略)

全米が泣いた、感動ムービー!
 より
店長のおすすめ! 自分史上最高に泣いた映画でした! (中略)


Ⓑ 周りの人に選ばれてマス!

ねえパパ、ウチの子も塾に行かせましょう。
 より
ねえパパ、ウチの子も塾に行かせましょう。行ってないのウチだけだって。


Ⓒ 世の中に選ばれてマス! (中略)

どう、美味しい?
 より
どう、美味しい? それクックパッドで一番のレシピなのよ。


・伝えただけで、伝わってない。


・伝わるメソッド④「アゲサゲ」。人に何かをお願いをする時、最初にハードルを上げて、ムリめな要求をした後で、ハードルを下げて本当の要求をすると、すんなり通りやすいんだ。(中略)

 リビングの掃除やってよ。

と頼むと、嫌がられるけど、

 リビングとお風呂と寝室の掃除やってよ。(←ハードルを上げる)
 え?  嫌なの?
 じゃあ、リビングぐらいやってよね。(←本当の要求)


・伝わるメソッド⑤「ごほうび」。相手のメリットを伝えるメソッドだ。(中略)

 悪いけど、この書類まとめてくれる?
 終わったら、5時前に帰っていいから。


・伝わるメソッド⑤「ごほうび」。相手のメリットを伝えるメソッドだ。(中略)

 部長、この書類読んでください。

だけだと、この書類は机に置きっぱなしになるだろうが…

 部長、この書類読んでください。
 いま、社長が興味を持たれている分野のことが網羅されています。(←ごほうび)


・伝わるメソッド「ゲーム化」。(中略)

 この書類、高田と田中で半分ずつ、整理してくれない?
 早く終わったヤツを、とってときの店に連れて行ってやるからさ。


・相手に何かをやってもらう時は、「相手が求めているコト」や「嬉しいコト」を伝える。逆に、相手を止めたい時は、「恐怖」や「相手が嫌うコト」を伝えればいい。


・相手を止めたい時は、「恐怖」や「相手が嫌うコト」を伝えればいい。(中略)

ある電車の路線での、痴漢を激減させたポスターの文言だ。

 またまた痴漢逮捕。
 これからもご協力お願いします。(中略)

「痴漢は犯罪です」とか「痴漢アカン!」みたいなありきたりの言葉じゃなく、痴漢が心理的に「怖がる」ことを書いてある。


・伝わるメソッド⑧「続きはあとで」。テレビで、よく「驚きの結果はCMのあとで!」ってあるだろう? あれと同じ(中略)

聞きたい部分を残しておくと、人はそれが聞きたくなって、コミュニケーションを続けたくなる。実は、これが面白い話をする秘訣。(中略)

 前代未聞、驚きの値引き! その驚きの価格はこちら→


・何もない過疎の村に、突如観光客が押し寄せた理由とは? (中略)

何を観光資源にしようって思ってるんだ? (中略)

思いつかないって言う人のほとんどが、実は、考える方法を知らない。考えるフリをしているだけで、本当は考えてないから、思いつくわけがない。(中略)

そもそも、「考える」ってのは「頭を使って時間を過ごす」のではなく、「目的にたどり着く方法をひねり出すこと」だ。


・目的にたどり着く方法をひねり出すこと

考えることは、山登りに似ている。どうすれば目的という頂上にたどり着けるか? その方法を考え、道順を発見し、準備して、苦しんで努力しなければいけないんだ。 


・思いつかないって言う人のほとんどが、実は、考える方法を知らない。(中略)

本当に目的にたどり着きたいなら、まず、

Ⓐ 使えそうな事実を書き出す
Ⓑ ターゲットを明確にする
Ⓒ はっきりした目標を描く
Ⓓ ⒶⒷⒸの順でたどり着く方法をひねり出す


・何もない過疎の村に、突如観光客が押し寄せた理由とは? (中略)

竹野内  正直、来てくれる人なら誰でもいいな。

イルカ  それじゃ、ダメだ。とにかくみんなに伝えたい! というやり方じゃ、結局、誰にも、何も伝わらない。


・なぜ? どんな? いつ? どうやって? と質問し続けるのがアイデアを考える秘訣だ。相手や目的が具体的になればなるほど、人はアイデアを考えやすくなる。


・伝わるメソッド「ひとコマ目標」。(中略)

目標を絵と台詞にすると、すべての人がその目標をイメージできるので、アイデアを生み出せるようになる。

tsutawatteiruka.jpg

※同書より


・まず人を集めるためには、他にもあるものじゃダメだろ? ここにしかないとか、ここでしか体験できないような「特別なこと」を作らなきゃいけない。そういうときには…(中略)

伝わるメソッド「あるない」。(中略)

このメソッドは「× ×は他にもある。でも、〇〇はここにしかない」と、対比で考えることで、「特別なこと」を見つける方法なんだ。(中略)

大切なのは、常に「他の商品」「他の会社」「他の土地」「他の人」と比較して、「他にはない特別な価値」を見つけることだ。


・伝わるメソッド「あるない」。(中略)

とれたての魚を使った寿司は他にもある。
でも、
とれたての「肉」を使った寿司はここしにかない。


・伝わるメソッド「あるない」。(中略)

おいしいパスタが食べられるイタリア料理店は他にもある。
でも
おいしい「ラーメン」が食べられるイタリア料理店は他にはない。


・伝わるメソッド「あるない」。(中略)就活なんかでもこのメソッドは効果的だ。

ITに詳しい学生は他にもいます。
でも、
ITと農業に詳しい学生はボクしかいないと思います。


・山菜と言えば、京都の山奥に「摘草料理」と呼ばれる山菜料理を売りにしている旅館がある。京都市街からクルマで約1時間近くもかかる山奥にあるのに、その宿は1年中予約で一杯なんだ。


・摘草料理

美山荘は京都市左京区の花背の里にある「摘草料理」で有名な料理旅館。季節の草花や山菜を主体にした料理は数々の著名人に愛されているぞ。

※参考:美山荘(みやまそう)のウェブサイトはこちら


・新鮮な魚は普通だが、新鮮な山菜は面白いな。


・売り物がないって事を売り物にしよう。(中略)

チヴィタはイタリアの村だ。住民はわずか20人でほとんどが年寄りだったんだが、「滅びゆく村」と正直に打ち出したら、「それは見てみたい」と観光客が集まり、今や飲食店や宿も増えているんだ。(中略)

まあ、念に念を入れて、クルマも村に入らないように制限してみるか。


・部長の頭が固くて、ぼくのアイデアが通らないわけ。(中略)

まずコンセプトは「言葉遊び」じゃなく「設計図」だ。


・社内で説得する上司だろう。言っておくが、これからは「社内価値」よりも「市場価値」が大切だ。社内にゴマをすって褒められるより、世の中で認められる仕事をした方が未来がある。


・伝わるメソッド⑪「プラス新しい」。(中略)

新しいビール。新しい便利。新しい安全。「新しい」とつけるだけで、今までのモノとは違う「新しい価値」を考えるきっかけになる。そうすれば、新しいアイデアも生まれやすくなるんだ。


・コンセプトはアイデアなきゃいけない。たとえば「新しい病院」のコンセプトが「きれいな病院」とかじゃ、ちっとも新しくないし、面白くもないだろう? コンセプトは、人が「なるほど!」とか「面白い!」と思って興味を持つことじゃなきゃいけない。「へー面白そう」というアイデアじゃないとコンセプトじゃないんだ。


・伝わるメソッド⑪「プラス新しい」。(中略)


新しい病院×[スポーツ観戦]=スポーツ観戦病院
新しい病院×[キャバクラ]=キャバクラ病院
新しい病院×[眠りたい]=仮眠病院(中略)

新しい病院×[公園]=公園病院
新しい病院×[間伐材]=間伐材で作ったロッジ病院
新しい病院×[リサイクル]=ゴミで作った病院


・鮭

ふらっと寄り道したりもしないで、生まれた川にまっすぐ帰る律儀な性格は、まさに海の公務員だな!


・わかってもらえれば、いい商品なんですけど。(中略)

伝わるメソッド⑬「イメチェン」。名前を変えれば、イメージが変わる。そうすれば、愛されるし、喜ばれし、売れるようになる。モノの良さが伝わりにくい時に、名前を変えることで、同じ意味を、別の良いイメージで伝わるようにする方法だ。つまり、言葉のイメチェン!


・伝わるメソッド⑬「イメチェン」。

引っ込み思案な男子
 ↓
草食男子


きれいなおばちゃん
 ↓
美魔女(中略)


マイナスの言葉→プラスの言葉+似せる言葉

これを覚えれば、誰でもできる。


・伝わるメソッド⑬「イメチェン」。

マイナスの言葉→プラスの言葉+似せる言葉

できちゃった婚
 ↓ できてしまった感じ(マイナス)
 ↓ さずかった感じ(プラス)+婚(似せる)
さずかり婚


雑居住宅
 ↓ 仕方なく一緒に住む感じ(マイナス)
 ↓ みんなでシェア(プラス)+ハウス(似せる)
シェアハウス


離婚経験者
 ↓ 離婚した(マイナス)
 ↓ でも一回目(プラス) +バツ (似せる)
バツイチ


・伝わるメソッド⑬「イメチェン」。

マイナスの言葉→プラスの言葉+似せる言葉(中略)

他にも、世の中でまだ言葉になっていない「行動」を、言葉化してイメージを向上することもできる。たとえば、これ。

一人でご飯を食べる女性
 ↓ 
おひとりさま


・伝わるメソッド⑬「イメチェン」。(中略)

毎日の仕事が劇的に変わることもあるぞ。たとえば、会議も…

商品企画会議
 ↓
いまいちばん欲しい商品を作る会議


月初定例会議
 ↓
今月のイチオシ情報をみんなで報告し合う会議


新事業開発会議
 ↓
マジで夢を語って会社の未来をつくる会議(中略)

会議名を変えるだけで、誰が、何を目的に、何をすべき会議かがわかりやすくなって、会議が驚くほど円滑にする。


・伝わるメソッド⑬「イメチェン」。

反対に、あまり望ましくないイメチェンもあるから要注意だ。

悪口を言う→ディスる
人員削減→リストラ
無職→ニート
女子高生デート→ JKお散歩
売春→援助交際
変質者→ストーカー
自殺→リストカット(中略)

言葉が軽くなると、罪悪感も減る。それは世の中にとってとてもよくないことなんだ。


・売る側からすると「買うことがゴール」だけど、買う側からすると「買うことがスタート」だからな。


・新しいビジネスを考えたいのですが、何かいいアイデアはないですか? (中略)

伝わるメソッド「カンタン解」。世の中の「ムズカシイ」を「カンタン」にすると新しいビジネスになる。(中略)

リモコン! すぐにどこか行ったかわからなくなる(中略)

じゃぁ、リモコンがカンタンに見つかるためにはどうすればいい? (中略)

「リモコンどこ?」って呼べば「ここだよ!」て応えてくれたらいいな。


・あんた、部下から信頼されるために何か工夫しているか? (中略)

何もしていないと信頼はされない。信頼されてる人が、実は、努力している。(中略)

日本人の中には不器用だからといってコミュニケーションから逃げるヤツが多いけど、不器用でもできることはたくさんある。不器用だからと逃げているだけじゃ、信頼されない。


・部下を動かすためにいろんな言葉を使って信頼してもらうことは、部下に媚びることだと思ってないか? (中略)
部下に媚びると考えるのはやめて、部下のやる気を引き出すアイデアを考えてると思えばいい。


・チームのメンバーをマネジメントしようとするには3つの段階がある。「命令」「実行」「運営」だ。命令は、部下への指示の方法。実行は、部下の能力を最大限に生かす方法。運営は、先の2つを踏まえてチームの意識を高める方法。その3つの段階で相手はアイデアを考える必要がある。


・人は命令されると拒否したくなる。仕事だからやれ! と言われたら、仕方なくやるけど、やりたいとは思えない。つまりあんたは、部下のやる気を出させないように仕事をさせてたってことだ。


・いい給料払ってるんだから、ちゃんと働いてくれよ! (中略)

君は他の人と違って特別待遇にしているから、頑張ってくれないと俺が困るんだ。


・面白いアイディアを発想したいのなら、自由禁止! (中略)

特に偉い人たちはよく「もっと自由になれ! 枠にはまるな! 前例を無視しろ!」て言う。でも、あれは間違い。大ウソだ。ルールがある方が人は、はるかに考えやすいからな。(中略)

美しい絵を描こう。
  より
3色だけ使って美しい会を描こう。


日本の未来を考える。
  より
隣国と仲良く暮らすために、日本の未来を考える。


面白いビジネスを考える。
  より
予算10万円で面白いビジネスを考える。
  より
予算0円で面白いビジネスを考える。


・上司と部下が仲良くなる必要ない。憧れられればいい。


・チーム運営の基本は、上司と部下と向かい合うことじゃなく、上司が一緒の方向を向いて目的を押し指し示すことだ。


・5つのテーマがある。これは永久に変わらないアイデアの指標なんだ。これにそって仕事のアイデアを評価すれば、どんな時代でも、どんな状況でも、いいアイディアが選べる。

Ⓐ 実現性(カンタン)  ★★
Ⓑ 発見度(オドロキ)  ★★★
Ⓒ 効果度(売れそう)  ★
Ⓓ 拡散性(広がり)  ★★★
Ⓔ 満足度(クライアント)  ★★★★


・未来が過去をつくるんだ。

ははは。過去が未来をつくる、の間違いでしょう?

いや違う。どれだけ過去が辛かったとしても、未来で成功すれば、その過去はすべて、成功のための道筋になる。つまり、未来が良くなれば、どんな過去でもいい思い出になるわけだ。だから、過去についてくよくよするより、未来をよくするために努力する方がいい。未来を変えることで過去が変わるからね。


・本当の課題を見つけたら、問題の8割は解決してるって思っていい。解決力も大切だけど、課題を見つける「課題力」も大切なんだ。


・ニュースが伝える「真実」も、本当はひとつの見方にすぎない。それを真実だと信じると、本当の「真実」から目を背けることになるかもしれない。

だから常に自分の目で見極める力を持たなきゃいけない。

3·11の時、ほとんどのテレビや新聞が「2万人が亡くなった大きな事件」として報道していた時に、「2万人が亡くなった1つの事件じゃなく、1人が亡くなった事件が2万件もあった」と考えよう…と言った人がいる。それは、小さな違いじゃなくて人間として本当に大切な視点の発見だと思う。僕たちはそういう意識で世の中を見なければいけない。


・すべての答えは、疑問から生まれてくる。だから世の中のことに少しでも疑問を持ったら、臆せずに言おう。


・言葉の技術をしっかりと身につけ、応用することができれば、世界を素敵な方向へと変えることができるかもしれません。


・人を幸せにする言葉の技術(中略)「人を思い通りに動かしてやろう」と言う姑息な技術ではなく、幸せにコミュニケーションを生む技術です。


●書籍『伝わっているか?』より
小西 利行 (著)
出版社:宣伝会議 (2014年6月初版)
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