このウェブサイトにおけるページは、書籍『決定版 ユダヤ・ジョーク集』(ラビ・マービン・トケイヤー 著、加瀬 英明 編集、 翻訳、実業之日本社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・病気の正体
ある日、病院に若い美しい女がやってきた。
シュワルツ博士に、女はいった。
「先生、私はおなかがどうかしているようなんです。よくガスご出るのですが、そのガスにまったく臭いがないんです」
「じゃぁ、どんなぐあいか、ちょっとやってみてください」(中略)
「出る、出るのです!」
女は、叫んだ。
シュワルツと女が厳粛な顔をして待つうちに、小さな音がした。
シュワルツは、鼻をピクピクさせ、女にいった。
「おっしゃるとおりです。これはすぐに手術しなければなりません」。
「えっ、手術ですって?」
女は腹をおさえて青ざめて、いった。
「そう、手術です。あなたの鼻をすぐに手術しなければなりません」
・合わない靴(中略)
「これは、とびきり上等の靴で、極上の皮を使っています。しかし、いくらよいといっても、合わなかったらどうしますか?」
・筋違い
ナチスによってドイツ追われたモーゼスは、ようやくアメリカに着いた。
そしてニューヨークで知人から紹介を受けた先に出かけていった。
「お願いします。五〇ドルを貸してください」
彼は、相手が紹介状を読み終わるといった。
「しかし私はあなたのことまだよく知っていません。それなのに、五〇ドルなどという大金をどうして、貸せると思いますか?」
すると、モーゼスが憤慨していった。
「私はドイツにいた時ときは、みなが私のことをあまりにもよく知っていたから、誰も金を貸してくれませんでした。しかし、こんどここへくると、私のことをなんにも知らないから金を貸せないという。そんな筋の通らないことがありますか?」
・ユダヤ人は商売をするとき契約書をかわさない。言葉は真実のあらわれであり、人びとがひとたび口にする内容は、これすべて神の心に記憶されるものだからである。それだけにユダヤ人の商いはシビアである。(中略)このシビアさが逆に商いに関して多くの傑作ジョークを生んだのである。
・世界の共通語「ハッハッハッ」(中略)
各民族の言語を調べてゆくと、泣き方を音で表すときはみな違う。たとえば英語では、日本語のように「オイオイ」とか、「シクシく」泣くといわずに、「ソップソップ」となる。
イヌの鳴き声をとっても、英語では「バウワウ」、ウシは「ムー」、ニワトリは「コッカズーズルズー」、ネコは「ミュー」、足音は「クロンプクロンプ」、水道から水滴が「ポタポタ」落ちるのではなく、「タップタップ」である。(中略)
ただひとつ共通なのは、笑い声である。これは英語でも、日本語でも、ドイツ語でも、中国語でも、ロシア語でも、「ハッハッハッ」という。だから、笑いは世界を結ぶ唯一の共通語なのかもしれない。
●書籍『決定版 ユダヤ・ジョーク集』より
ラビ・マービン・トケイヤー (著)
加瀬 英明 (編集, 翻訳)
出版社: 実業之日本社 (2007年7月初版)
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