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渡瀬 謙 氏 書籍『部下のやる気と成果を確実にアップさせる トップ営業を生み出す 最強の教え方』(日本実業出版社 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『部下のやる気と成果を確実にアップさせる トップ営業を生み出す 最強の教え方』(渡瀬 謙 著、日本実業出版社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・第1章

営業をうまく教えられない5つの理由

1(中略)無意識で行っている事は教えようがない(中略)
2(中略)そもそも教え方を学んでいない(中略)
3(中略)なぜ売れるのかを論理的に説明できない(中略)
4(中略)営業を取り巻く環境が変わった(中略)
5(中略)営業は性格によって不向きがあると思っている


・第2章

部下を営業指導する前に押さえておくべき6つのポイント

1(中略)売れる理由に「ラッキー」はない!(中略)
2(中略)精神論だけの指導では逆効果(中略)
3(中略)天才営業マンの売上に頼らないしくみをつくる(中略)
4(中略)商売が成立するのは100%お客さまの意思(中略)
5(中略)個人の能力に左右されない営業指導が必須
6(中略)「売り込まない」営業スタイルこそ売れると心得る


・第4章

売れる営業マンを育成するステップ式営業マニュアルのつくり方

1(中略)どの営業マンも均一に結果を出せる仕組みをつくろう(中略)
2(中略)マニュアルも6つの営業ステップに沿ってつくる(中略)
3(中略)「新規開拓」はあくまでリサーチ(中略)
4(中略)「アイスブレイク」で相手のガードを下げる(中略)
5(中略)「ヒアリング」で相手の状況と知識を確認する(中略)
6(中略)「プレゼンテーション」は相手に合わせて行う(中略)
7(中略)「クロージング」は小さな不安を取り除く(中略)
8(中略)「フォロー」で信頼を育てて注文に結びつける(中略)
9(中略)イレギュラー対応はFAQに分冊する(中略)
10(中略)ビデオを使ったロープレで客観的な視点を持たせる(中略)
11(中略)マニュアルで使っていけない表現(中略)
12(中略)マニュアルはブラッシュアップすることを前提にする(中略)


・「売れる」ことと「売り方を知っている」こととは違います。売り方を知らなければ、人に教えることができません。


・「売れるメカニズム」がわかると誰でも売れるようになる


・人に教えるためには「型」と「理由」の両方が必要


・営業は性格によって向き不向きがあると思っている(中略)

私は自他ともに認める内向型です。無口、口下手、あがり症と三拍子そろった人間です。一般的には営業には向いていないといわれてきたタイプです。それでも、あの営業に強いといわれているリクルートでトップ営業になることができました。このことはどう説明するのでしょう。


・結果を左右するのは「自分が話しやすいかどうか」(中略)

営業マンはいつも明るく元気なほうがいいと思い、そのように装っていた時期がありました。そしてまったく売れませんでした。

ところが自然に話しやすいようにトークの流れを変えると、とたんに売れるようになったのです。自分が話しやすいときは、相手も聞きやすいのだなと体感しました。


・重視すべきはテクニックではなく信頼関係(中略)

これからの営業は、テクニックで売ろうとするよりも、信頼関係で売るスタイルに変えていかなければなりません。


・「それはあなただからできるんでしょ」と部下が最初からあきらめてしまうケース。

とくに天才的に売れる営業マンだった人がリーダーになると、そう思われる傾向が強いです。その理由は、リーダーが言ってることを部下が自分に置き換えてイメージすることができないからです。


・売れる営業マンの仕事を時系列に並べると次のようになります。

ステップ   業務の種類

①新規開拓…………リサーチ
  ↓
②アイスブレイク……………リサーチ
  ↓
③ヒアリング…………リサーチ
  ↓
④プレゼンテーション…………プレゼンテーション
  ↓
⑤クロージング………セールス
  ↓
⑥フォロー…………フォロー


・「新規開拓」ではリサーチに徹する(中略)

指導ポイント

新規開拓では売り込みをさせないこと


・◎「お世話になります」が断られる要因(中略)

営業側としてはごく自然にあいさつの意味合いで使っていますが、お客さま側としては、「売り込みの電話がきた」と認識しているのです。(中略)

他にも営業をにおわすセリフとして「お忙しいところすみません」などがあります。(中略)

◎「ちょっとお伺いしますが」からはじめるのがコツ


・新規開拓の仕事は「リサーチ」です。そこで間違いな態度(営業っぽさ)を出してしまうことがうまくいかない要因です。まずはそれを取り除くことが第一です。


・お客さまの警戒心を取り除くのがアイスブレイク(中略)

とりわけ営業マンに対しては、いい話を聞きたいという期待よりも騙されたくないという疑いの気持ちが強いものです。

ですから、まず相手の警戒心を取り除く作業が必須なのです。これがアイスブレイクの目的です。


・営業マンが意識すべきは、自分の話で盛り上げることではなく、いかにしてお客さまにしゃべってもらうかということです。(中略)

質問して答えてもらうこと。その繰り返しこそが、アイスブレイクの基本パターンなのです。


・ヒアリングは「リサーチ」だから売り込む場ではないということを徹底的に教えること


・未来のことを聞く質問というのは、お客さまの警戒心を高めてしまう(中略)そこで、過去から順番に聞くヒアリングをお勧めします。

①「過去の質問」
「最初にクルマを持ったのはいつ頃ですか?」(中略)

②「現在の質問」(中略)
「そのクルマはいまでも乗っていますか?」(中略)

③「未来の質問」
「では、次に買い換えるとしたら何を重視しますか?」(中略)

このように、単に「ニーズを聞きなさい」と指導するよりも、「過去・現在・未来の順に話を聞くと答えてくれやすいよ」と教えるようにしてみてください。それまで反応の悪かったお客さまが、意外なくらいにしゃべってくれることを実感できますよ。


・説明だけして満足してしてしまう営業マンは案外多いものです。営業の仕事は上手に説明することだと勘違いしているパターンですね。


・強引なクロージングはお客さまとの関係を断つことになる(中略)クロージングとは「迷っている人に対して、引っかかっているものを取り除く作業」ということです。


・断り文句を言い使うお客さまの真意は、「あなたからの営業は受け付けないから帰ってくれ」となります。ただそれをそのまま言ってしまうと角が立ちますし、恨まれたくもありません。そこで体のいい断り文句として使っているのです。

つまりこれを言われたら営業マンとして半人前だというレッテルを貼られているのと同じことになります。


・以前、著名な外資系保険会社のトップ営業マンと話をする機会がありました。彼は言いました。私は驚いて、その方法を聞きました。

「そんなにガツガツした営業はしていません。ただ心がけているのは、“いますぐ客“よりも“そのうち客”を増やすことです」(中略)

無理な売り込みをしていません。


・どの営業マンも均一に結果を出せる仕組みをつくろう

私の考える営業マニュアルの定義は以下のようなものです。

●営業ステップをもとにして、トークと行動を示したもの
●営業マンの「迷い」や「悩み」を可能な限り排除するもの
●初心者でも均一に成果を出せるもの
●客先で臨機応変に判断できる行動基準を記したもの


・「新規開拓」はあくまでもリサーチ


・電話での新規開拓(中略)

●口調:静かに、ゆっくりと
●声のトーン:低めに
●抑揚:たんたんと棒読み風に
●しつこくしない、お願い口調にならないこと(中略)


・飛び込みでは、インターホン越しに会話をすることが多くなりますが、売り込みのニオイが少しでも出てしまうとシャットアウトされてしまいます。


・「ヒアリング」で相手の状況と知識を確認する

目的

●現場での課題や困っていること、不安などを聞くことでこの先のプレゼンテーションでの訴求ポイントを探る

●商品に関してどのくらいの知識を持っているかを確認する


・「クロージング」で小さな不安を取り除く(中略)

ポイント

●強引に説得しようとするのではなく、不安や疑問を取り除く
●将来的なプラスのイメージを与える


・部下を励ますお勧めのフレーズ(中略)

「ここがダメなんだ!」→「ここまではできているじゃないか。あとはここをうまくやれよ」

(否定から入らない。まずできていることをほめて認めることその後で指摘すると伝わりやすい)


・営業ステップの順に確認していくとわかるのですが、売れない人というのは、営業全体ができていないのではなくて、一部が欠けているだけのことが多いものです。そこを見つけてあげることで、やるべきことが明確になります。

そしてその一部を克服してしまえば、すぐに結果につながります。

※補足:営業ステップの順とは?

①新規開拓
  ↓
②アイスブレイク
  ↓
③ヒアリング
  ↓
④プレゼンテーション
  ↓
⑤クロージング
  ↓
⑥フォロー


・売れない営業マンに対しては、2つのチェックポイントがあります。

ひとつめは、自然体で営業ができているかどうか。
もうひとつは、営業ステップをきちんと理解しているかどうか。
極論すれば、この2つがきちんとできていれば売れるようになります。(中略)

自然体かどうかをチェックするポイント

動作・表情    チェックポイント

声・話し方    低い声でゆっくり話しているか
表情       愛想笑いをしていないか
身振り・手振   不自然に手を動かしていないか
姿勢       動いたり傾いたりしていないか
視線       あちこちに目が泳いでいないか
会話のやり取り  相手の話をきちんと聞けているか


・クレームやトラブルが起こるのはある程度は仕方がない。問題は対応だ。まず、お客さまの損害を最小限に抑えることを第一に考えろ。それが社会人としての正しい行動だ


・目標を分散して成功体験のチャンスを増やそう(中略)

私はかつてリクルートでトップ営業になった経験があります。ある意味、金メダルみたいもので、どこに行ってもそれを見せれば一目置いてもらえるので、とても重宝しています。(中略)

極論すればほぼすべての営業マンが、一度はトップになったことがあるのではないかと思っています。

その意味は、トップ営業になれるチャンスがたくさんあったからです。まず、トップといっても、週間トップ、月間トップ、決算トップというそれぞれの期間での指標があります。それに総額トップ、新規トップ、件数トップ、達成率トップなどが組み合わさって、もうすでにかなりの種類になっています。

しかも、四半期決算なので、それらが年に4回ずつあるというわけです。(中略)

あとで思うに、これは会社としての戦略だと想像します。ヒーロー・ヒロインをたくさん出すことで、主役だらけにすることが狙いです。私もそうでしたが、やはり何かでトップになると、自信がつきます。それが営業先でも堂々としていられるひとつの要因であり、結果につながっています。

社内の総売上をアップさせる意味でも、目標をたくさんつくって多くの営業マンに成功体験をさせるといいでしょう。


・小さくても成功したという体験をたくさんさせること。(中略)そのトップ体験は、営業マンの一生の宝物になります。


・商談中にスマホでメモを取ってもいいですか? (中略)

〇「相手によるかな。お互いにスマホでメモを取る習慣があるのなら、いいと思うよ。でも、ひと言断って使ったほうがいいかも」


・売れない営業マンの多くは「価格が高いから売れない」と口にします。でもおそらく価格が安くても売れないでしょう。視点を変えてあげる必要があります。ステップ営業というのは、お客さまから信頼されることを目的にした手法です。


・事実、売れている人には地味な性格の人が多い。営業は力技で強引に進めるものではなく、相手の気持ちに寄り添える繊細さが必要です。また営業は自然体でいることが重要なので、性格を変えようとするだけで不自然になり、余計に結果から遠ざかってしまいます。

性格はそのままで、やり方を変えるだけ(ステップ営業)でいい


・なぜお客様は断るのか。それは営業マンが「お願い」をしているから。リサーチから入るステップ営業では「確認作業」が主です。お願いすることがないので、冷たく断られることもありません。営業は心理的負担が大きな仕事だと思われがちですが、正しく行っていれば心が折れることがもないのです。


●書籍『部下のやる気と成果を確実にアップさせる トップ営業を生み出す 最強の教え方』より
渡瀬 謙 (著)
出版社: 日本実業出版社 (2019年11月初版)
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