このウェブサイトにおけるページは、書籍『金持ち脳と貧乏脳~脳とお金のただならぬ関係』(茂木 健一郎 著、総合法令出版 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・人が貯蓄するという行動は、「未来に投資する」という意味合いが強く、これは脳が「自分の未来は明るいものだ」と思っているからです。
・金持ち脳と貧乏脳の決定的な違い(中略)
金持ち脳とはお金を増やすことを考えている脳であり、貧乏脳とはただお金を使うことだけしか考えていない脳です。
・脳がつくりたがる安全基地とは? (中略)
一流大学に入って一流企業に就職するというのは、チャレンジとは関係のないことで、自分の安心や安全を確保しようというだけにすぎません。
・消費行動は社会における存在意義の確認でもある(中略)
飲み屋さんでみんなにおごるとか、キャバクラやクラブで高いお酒を飲んだりするというのは、意外と自分に自信がない人の存在意義の確認ということが多いのです。
・自分が持っているお金と理想のギャップというものは人を不幸にしてしまう(中略)
「なんで自分は南麻布や青山に住めないんだろう」と考えたり、「本当はスポーツカーに乗りたいの軽自動車にしか乗れない」と思うことで脳は不幸を感じてしまいます。
・ギャンブルというものは、確率的にいえば必ず損をするようにできています。これは、いわゆる金融工学と呼ばれるものなのですが、昔からギャンブルで儲けた人はいないといいます。(中略)
たまに大儲けしたりする人もいると思いますが、このようなギャンブルで儲かる唯一の方法は胴元になることです。
・脳科学でお金と幸せの関係を考えてみる(中略)
年収が400万円から900万円までの人の幸福感にも、あまり差はないそうです。
ところが、逆に年収が1000万円以上になると幸福度が下るそうです。それは、仕事における責任や重圧が増すことによって、ストレスが蓄積されてしまうからです。
・資本の重要性の本質とは、「資本があるからこそ思いきり挑戦できる」ということです。
実はケンブリッジ大学というのは不動産業を営んでおり、その収益で学校を十分に運営できるようになっています。そのため、大学の教授は「学問の自由」のもとで研究に没頭することができているのです。
・なぜ、ユダヤ人にお金が集まるのか? (中略)
ユダヤ系の人はイスラエル建国までは自分たちの国を持てず、どの社会にいても不安定だったことで、いつ放り出されるかわからないという不安の中でお金に対する考え方が鍛えられていったからです。
・なぜ、ユダヤ人にお金が集まるのか? (中略)
ユダヤ人には多くの成功者や企業があります。発明家のエジソン、相対性理論で有名な物理学者のアインシュタイン、映画監督のスピルバーグや画家のピカソなどはユダヤ系ですし、企業でいえばマイクロソフト、マクドナルドやコカ・コーラ、GMなど、多くの有名企業がユダヤ系です。
・なぜ、ユダヤ人にお金が集まるのか? (中略)
父親が「子どもに商売の方法を教える」ことを宗教上の義務としている
・なぜ、ユダヤ人にお金が集まるのか? (中略)
さらに特筆したいのが、ユダヤ人の発想法です。ユダヤ人の多くは自分を客観視する思考法を身につけています。その一つが「振り子発想」というものです。(中略)
片方の側面から考えを出発されたなら、その考えを逆の側面に振ってみるというものです。
・最近のお金持ちは、見栄やプライドなどといった余計なものには、決してお金を使わない(中略)ビル・ゲイツは(中略)昔からエコノミークラスしか乗らないという話もよく聞きます
・自分が何か不確実なことに挑戦しようとするとき、貯金がないと脳のバランスが保てないのです。
・お金持ちと呼ばれる人は必ず良い人間関係を構築しています。つまり、ただの一人も例外なく、良い人間関係なくして成功した人はいないということです。
・さらにお金持ちの人間関係を学んでいくと、あることに気がつきます。それは、「つきあう人間を選ぶ」ということです。
これはどういうことかといえば、自分のためになる人間とつきあうということであり、自分が成長するための人間関係をつくっていくことが大切だということです。
・正しい判断に導かれるために必要なことは「直感」を鍛えるということです。脳科学の世界ではそれを「ガットフィールング(Gut Feeling)」といいます。「Gut」とは「内臓」のことで、「内臓が感じ取るような感覚、直感」という意味です。
・アメリカのシリコンバレーでは、一度会社を倒産させた人間は、より多くの投資が得られるという話があります。
これはまさに、「転んで失敗した経験がある人というのはそこから何かを学んでいる人だから、より的確な経営判断ができるはずはずだ」というアフォーダンス理論を活用したガットフィールングによる決断なのかもしれません。
・私の本はこれまで韓国語版、中国語版、台湾語版、タイ語版などが出ているのですが、英語に翻訳されてアメリカやヨーロッパに流通するような体制にはなかなかなっていません。
欧米の作家というのは、英語の本を1冊書くと何十か国で翻訳出版されるケースが多いので、年に何冊も本を書かなくても生活できてしまうのです。
・TEDが「極上のカンファレンス」と呼ばれる所以は、出席するには年会費7500ドル(約70万円)を支払ってTEDの会員になる必要があるからです
・日本の場合、大学ランキングは入試偏差値で決まります。ところが、教育には歴史と定評があるイギリスの「タイムズ」が、新聞の付録冊子として毎年秋に発行している高等教育情報誌である「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」の大学ランキングでは、入試偏差値は見ていません。
大学での教育、研究、社会的な貢献度といった「質」を見ているのです。つまり、偏差値競争を廃止し、実質の4年間で大学が勝負する時代が日本に来れば、それはイノベーションだということなのです。
・人生の大きい選択や決断というのは、すべてが自分の経営判断になってきます。
・本書はこうしてできあがるまで出版プロデューサーの神原博之さん、総合法令出版の関俊介さんには本当にお世話になりました。心から御礼を申し上げます。
●書籍『金持ち脳と貧乏脳~脳とお金のただならぬ関係』より
茂木 健一郎 (著)
出版社: 総合法令出版 (2013年11月初版)
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