このウェブサイトにおけるページは、書籍『もし私が人生をやり直せたら』(キム・へナム 著、岡崎 暢子 翻訳、ダイヤモンド社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・もしも人生をやりなおせるなら、こんどはもっとたくさん失敗したい。よけいなチカラをぬいて、いつもリラックスして暮らす。そして、おかしなことをたくさんする。もうなんでも深刻にうけとめることはやめる。チャンスがあればなんどでも挑戦する。
・パーキンソン病とは、手足が震え、筋肉はこわばって体が硬直していくといった症状が見られる神経変性疾患です。ゆくゆくは、歩行や発話が困難になるほか、字を書くことや表情を浮かべることもままならなくなるとされています。
・絶望して寝たままでは、何も変わらないというということ。幸いにも病気は初期段階で、できることはまだまだたくさんあったのです。
・パーキンソン病は、ドーパミンという神経伝達物質を作り出す脳組織の損傷による神経変性疾患です。振戦(しんせん)(手足などの震え)、筋肉や関節のこわばりのほか、寡動(動きの鈍さ)や発声困難などの症状が見られ、65歳以上の高齢者に多く発症する疾患として知られています。
・こんなにふさぎ込んで何が変わるっていうの? 私は私のままじゃないの。変わったことと言えば、未来が不透明になったことと、生活が少し不便になったことだけ。それなのに、まだ訪れてもいない未来を悲観してばかりいるなんて、大切な今を台無しにしているだけなんじゃないの?
・頭では何事も完璧にこなしたいと思っているのに、体も心も疲れ果て、幸せからは遠のいていく一方。
・完璧への執着は、失敗を極度に恐れさせ、何としても避けようとさせる。そして、現実を自分の思い描く完全無欠の理想に当てはめることで、さらに不安が増し、人生が疲弊していく
・失敗やミスを許せない完璧主義者は、「生きる楽しみ」を知らない人たちなのです。
・石橋をたたくことは何も悪くありません。しかし、明日何が起こるかもわからないのに、すべてを予測して未然に防ごうというのは不可能でしょう。こうした完璧主義者の中には、無限にある可能性の前に右往左往し、準備だけに追われてしまう人も少なくありません。その結果、肝心なところで一歩も踏み出せないのです。
・パーキンソン病の症状について、「ロープできつく縛られたまま動いてみろと言われているようだ」と描写した人がいたのですが、まさにその通りで、実際に経験すると苦痛以外の何物でもありません。
・今いるこの場所で、足元を見つめながら、まず一歩、踏み出してみる。これが始まりであり、すべてなのです。そうやって、一歩一歩と進めていけば、いつしか目的地に到着している自分に出会えるはず。
・どんな道であれ、進む道を自分のものにしていくのは、自分の務め
・人生ってさ、最善策だけが正解じゃないんだよ。最善策はダメなら次善の策がある。それもダメなら三善の策もある。歩んでみないとわからないのが、人生ってもんだよ。
・誰もが、「自分の望み」を必ず叶えたいと思っています。そしてそれにとらわれるあまり、望み通りにいかなかった時に失敗したと嘆くのです。ですがそれは、ひとつのドアが閉じただけ。その時、同時に、また別のドアが開くのです。ですから、最善策が叶わなかったからと挫折しないでください。
・他でもない自分の人生を築いていこう
・自分の人生を築いていくということは、人生を主体的に生きるということ。つまり、誰かが自分のことを操ろうとしても、振り回されず生きていくという意味です。
・「しなければ」より「したい」を優先する
・楽しく生きることは、「〜しなければ」という意味を減らし、「〜したい」という言葉を増やしていくことから始まります。
・なぜ私たちは、泣いてはいけないと思っているのだろうと。例えば、悲しい映画やドラマを見ていて思わず涙がこぼれそうな時も、気恥ずかしさからこっそり涙を拭ったりします。それは心のどこかで、泣くのは感情に負けたせいだと思っているから。だから、自分の弱さを悟られないと、歯を食いしばってでも涙をこらえるのです。
・ですが、泣きたい時は泣くべきなのです。涙は、心の中にある怒りや攻撃性を洗い流す洗浄水の役割を担っています。
・泣きたい時はそのまま流れに任せましょう。見方によっては、泣くといく行為は、深い悲しみにうずもれた私たちを救い出す一種のお祓いのようなものかもしれません。胸の奥底に溜まった澱(おり)を掃き出し、涙でその悲しみを洗い流す作業です。
・人に涙を見せることができない人は、本当は弱い人なのかもしれません。彼らは自分の弱さが露呈するのを恐れて隠そうとします。でもそれは、自分の心の弱さを認める強さが足りないからです。
・会社というところは、気の合う人とだけ働ける場所ではありません。なぜなら、会社の存在目的は収益の創出であり、社員同士の親睦ではないからです。
・自分の欠点ばかりをクローズアップして尻込みしてしまうなら、それは他人の視線に縛られているということなのです。
・自分で自分を信じないで誰が信じてくれるでしょう。自分で自分を守らないで誰が守ってくれるのでしょうか。
・「隣に人がいるのにスマホ」の心理(中略)
こうしたつながりから、何かしらの集団に属しているという心理的安定感が得られることと、自分のメッセージにすぐに反応が返ってくることで、誰かに認められてるという安堵感まで得られるのです。(中略)
自分がひとりではないという事実を瞬時に確認できる重要な装置なのです。
・自分を可愛がるあまり、傷つかないように生きていると、ほんのわずかな刺激を受けただけでも豊かな自然が広がりひどく痛がるのです。
・自立と孤立の大きな違い(中略)
自立とは、自分で自分の生活を営むことができる能力です。ところで、自立というのは、他人に頼るべき時には頼ることができる能力を前提にしています。生きていれば誰かの手を借りるべき時が必ずあります。そんな時、自立している人は堂々と手助けを求めます。だから、逆に人から助けを求められた時も、喜んで力になれるのです。
・他人の手を借りることができない人たちは、誰かに頼った時点で主導権を受け受け渡してしまうのではないかと恐れています。それでは、自立ではなく孤立になってしまいます。
・自分ひとりだけの経験や感覚は、記憶の中でも色褪せやすいものです。一方、誰かと共有した記憶は、思い出となり、歴史となります。
・抑え込まれた感情はよどんでいく
・押さえ込まれた感情というのは、そのまま浄化されることなくよどんでいきます。だからこそ、ある感情が浮かんだなら、その感情を静かに見つめてください。もし怒りの感情が湧いたら、「私は今、この人に対して怒っているんだな」と自分の気持ちを認めてください。
・感情を表現する時は、「私」が主語の文章で表すこと(中略)
「私は、あなたが約束の時間を破ったことが嫌だった」「私は、あなたが他の意見を無視する時に腹が立つ」……というように、「私」を主語にして、文章を組み立てると、純粋に自分の感情を相手に伝えることができます。
・つまり、短所を改めようと苦労するより、むしろ長所を集中して強化したほうが、ずっと効率がいい
・やっぱり強い、ユーモアの力
私の病気のことを初めて聞いた人たちは、たいてい、どう反応すべきなのか戸惑った様子を見せます。慰めるべきか、あえて深入りしないほうがいいのか。彼らの表情が物語ります。そんな時は必ず、私から先に笑顔でこう言います。
「私も昔は美貌と財産が売りだったんですけどね。年を取って気がついたら、残っていたのは、病気と借金だけだったんですよ」
・がんの闘病中である李海仁(イヘイン)修道女の詩「病床日記」を声に出して読みながら、勇気をもらっています。
今日は薬を飲まないことにしました
以前、一度くらい
飲まなくても構わないだろうと
少し諦めて、
叱られたこともあったっけ
だけど、今日一日は患者でいたくなくて
薬を飲まないという無茶な決心をしてみる
人前では元気に振る舞いはすれど
薬を飲まずに生きている人たちのことが
近頃は一番うらやましい
病院に通わなくていい人たちが
心底うらやましいのです
だから今日の一度位はーーー
何度もはできないだろうから
今日一日だけ
自分を許してあげようと思うのです
・幸せは、むしろ、手放すことで訪れました。一度は諦めた欲望や自分に対する過度な理想、世の中はこうあるべきといったこだわり……、これらすべてを手放すこと。これこそが、ありのままの自分と世の中を見つめて、自分の人生のハンドルを握って幸せに向かう近道なのです。
・生きるということは、死の直前まで止むことのない成長の道のりです。成長は、人生で大切なことは何か、真の幸せとは何かという学びの中にあります。
・参加者が一堂に会した席で彼女が放った言葉にも驚かされました。
「まだ、父を許したわけじゃありません。父は絶対に許されていい人間ではありません。ですが、そんな父のせいで私も自分自身を破壊し、現在と未来を台無しにしているという事実に気づいたんです。だからこれからの私自身のために、父を憎むことも、復讐しようと思うこともやめるべきなんだなって……」
・「許す」とは、相手ではなく、自分のための行為
・ 許しとは、心の中の怒りや憎しみを手放す作業です。自分の心が落ちつきを取り戻し、過去に縛られることなく、現在と未来を見つめて飛び立てるようにする作業です。
・精神分析理論によると、青少年期の友人は、自分を映す大きなスクリーンの役割をするといいます。
・私が忠告をあまりしない第一の理由は、私自身、忠告を聞くことが苦手だからです。「己の欲せざるところに施すことなかれ」と言うでしょう。それに、いくら相手のためを思って言ったとしても、相手にはまるで響かないこともあります。人間は、自分に都合のいい言葉を拾うだけで、結局は自分がやりたいようにやるものです。そんな理由から、私はできるだけ忠告を差し控えています。
・やはり、自ら苦労して得た答えに勝るものはないのです。
・他人から振り回されずに自分を守る「4つの視点」(中略)
①パターンを覚える(中略)
「あら、いつものお決まりのやつが来たわね」と認めてしまうのです。(中略)
②「〜するふり」が必要な時ある(中略)
自分の気持ちをすべて正直にさらけ出すかとは正しくありません。腹の中では嫌いだと思っていても、それを表に出す必要はないのです。自分の感情を正直に認めることは必要ですが、その感情をすべて表現するには及びません。
③相手が傷つけようとしても、あなたが受け止めなければそれで済む(中略)
相手からプレゼントをもらったのだと考えてみましょう。欲しくもないプレゼントを突き返すように、納得いかないことで責められた言葉は受け取らなければいい。相手からのアクションを受け取るか否かは、あなたの選択次第です。
④これ以上、相手からないがしろにされないようにするために(中略)
これ以上相手にバカにされたくないと思っているのなら、相手との関係を改善しようとして卑屈になるのではなく、あなた自身を向上させることにエネルギーを注いでください。スキルを磨き、実力をつけることに集中すれば、相手よりも上のレベルに上がることもできます。
・患者の望みは答えをもらうことではなく、自分の話を聞いてもらうことだからです。しかも答えは、本人がすでに知っていたりします。
・人は誰しも、自分の話を聞いてくれる人を必要としています。話を聞いてもらうこと、自分は重要な人間であり、決して無意味な存在ではないということを確認でき、安心するからです。
・相談する人は、すでに答えを持っている
・相談というのは、悩みを吐き出すことが第一で、必ずしも世界を求めているわけではありません。欲しいのは、話をじっと聞いてくれて、「そうだね」と頷いてくれる人なのです。
つまり、楽しく生きようと決心した人の世界には、楽しみがどんどんあふれ出すということです。
・後悔したり恨んだり、自分を責めたり。そんなことにとらわれて、貴重な人生を台無しにするな
・今を精一杯、生きる
・なぜ私は、口では休むべきだと言いながら、体を酷使してきたのでしょうか。よくよく思い返してみると、私は「何事も自分がやらなくては」と思っていたのです。
・1日の予定は「休み時間」から作る
・食後に消化時間が必要なように、脳には休息時間が必要です。それまで受けてきた刺激や脳内に溜まった情報を消化するためです。
・相手に対し、絶えず自分のことを伝え、絶えず理解しようと努力すること。ともすると、それが結婚生活を長く続ける秘訣なのかもしれません。
・親になるとはどんなことなのか、実際になってみないとわからないものです。
・いい親とは、子どもの願いを何でも叶えてあげる親のことではありません。人間が成長するためには、ある程度の欠乏や挫折の経験が必要なのです。それをさせずに親が満たしてしまえば、子どもが成長する機会を奪っているのも同然です。
・どんなに近い肉親であるとはいえ、母は私とは別の思考、別の欲求を持つ、まったく別の人間です。それにもかかわらず、自分と混同して同一視するから問題になるのです。
・相手と自分は別の人間であることを認める
・特に、つい「いい人」になって相手に気を遣い過ぎて疲弊しがちな人(良い関係を維持しようと、ひとりで勝手に傷ついている人)ほど、こうした線引きの設定が必要です
・人はミスや失敗を何度も繰り返すと、「自分は何をやってもダメだ」と、だんだんと新しいことに挑戦することを恐れるようになります。(中略)
しかし、そんな状況であるほど、小さな挑戦と成功が重要なのです。
・心から我が子を愛する母親とは、子が自力で立つ術を教えるものである。子に対して、いつでも手を差し伸べる準備をしながらも、少し離れたところにいて過保護に手助けはしない。
・つまり、子どもが自分で自分の人生を選ぶ権利を尊重することです。親が思い描く我が子ではなく、ただ、子どもの意思に任せること。
・演劇に没頭した経験が私の集中力と自信を育むみ、勉強との向き合い方もまた教えてくれていた
・教育心理学者のミハイ・チクセントミハイ教授は、「人生において大事なことは、自分だけの生き方を見つけ出すこと」とし、何かに熱中し、没頭する時間こそがそれを可能にすると語っています。
・「バケットリスト」とは、死ぬまでに必ずやっておきたいことをまとめたリストのことです。ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが主演した映画『最高の人生の見つけ方』(中略)で、一躍有名になりましたね。
・君はこの人生で喜びを見つけられたのか、もうひとつは、君の人生が他者に喜びを与えたのか。さぁ、答えてみろって
●書籍『もし私が人生をやり直せたら』より
キム・へナム (著)
岡崎 暢子 (翻訳)
出版社 : ダイヤモンド社
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